コロナ禍で急増、マスクによる酸欠状態

健康
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マスクで“酸欠” 状態

新型コロナウィルス感染症の流行により、マスクの使用が日常化して無意識のうちに呼吸が浅くなります。呼吸が浅くなると、脳まで酸素が運ばれにくく、「息苦しさ」「だるさ」「疲労」といった不調の原因となります。このように、マスク使用による“酸欠状態”の人が急増しているようです。

また、リモートワークでパソコンに向かう時間が増えたことで、深刻な首・肩こりや腰痛、猫背気味になることで横隔膜が圧迫され、臓器の働きが低下し、さらに呼吸が浅くなり、免疫力の低下、集中力の低下、疲れやすくなるという悪循環に陥ります。

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呼吸とエネルギー産生について

呼吸には、肺呼吸と細胞呼吸があります。肺呼吸は一般的に、息を吸って吐くというものです。肺呼吸で取り込んだ酸素は気管や肺胞を通じて毛細血管に取り込まれます。そして、赤血球のヘモグロビンにより、細胞に運ばれます。細胞に辿り着くと、ヘモグロビンは二酸化炭素によって酸素を切り離し、ミトコンドリアに渡します。この一連のしくみが細胞呼吸です。この2つの呼吸により、ミトコンドリアはエネルギーを生み出します。

呼吸が浅いと、この細胞呼吸がうまく機能せず、“酸欠状態”を引き起こします。呼吸が浅くなると呼吸の回数が増え、吐き出す二酸化炭素がさらに増え、血中の二酸化炭素濃度が減少します。すると、ヘモグロビンから酸素がうまく切り離されず、ミトコンドリアに渡すことができないため酸欠状態になりエネルギー産生量が低下し、倦怠感や疲労感を引き起こします。その結果、首・肩こり、腰痛、集中力の低下につながります。呼吸は感情面とのつながりも深く、不安やストレスを感じやすくなるという臨床データも出ています。

呼吸と代謝の関係

代謝とは、心臓や肺、体温調節の活動量など、しっかりと内臓が機能するよう体内で必要な量のエネルギーに変換することを言います。「代謝が良い」状態とは、内臓機能の活動量が上がっているということになります。内臓機能の活動量が増えれば、「代謝が良い」状態になりカロリー消費が増え、太りづらい体質になり、浮腫のない身体づくりが期待できます。

呼吸と代謝には密接な関係があります。深くゆったりとした呼吸を心掛けることで、体内に二酸化炭素が留まる時間が長くなります。そのことが代謝アップにつながります。血中のヘモグロビンは、二酸化炭素がなければ細胞に酸素を届けられません。酸素が不足すると、エネルギーを作るミトコンドリアの働きが鈍くなり、代謝が落ちてしまうと考えられます。ゆったりとした深い呼吸ができるようになれば、酸素が細胞に届きやすくなります。

では、どうすれば深い呼吸ができるようになるのでしょうか。次の項目で具体的な方法についてご紹介します。

深い呼吸のためのストレッチ

横隔膜をストレッチ

鼻呼吸に加え、呼吸筋を正しく使うことも有効です。呼吸筋とは、肺を収めている骨格である胸郭の周りにある筋肉群です。呼吸が浅いと、横隔膜などの呼吸筋がうまく機能せず衰えてきます。呼吸筋の低下により、深い呼吸がしづらくなります。普段から意識的に姿勢を正し、横隔膜を動かすことが大切です。

マスク習慣によって浅い呼吸の癖がつくと、肺の下にある横隔膜の動きが悪くなって硬くなり、やがて深い呼吸がしにくくなってしまいます。これを防ぐためには、横隔膜をリラックスさせて深呼吸を行うストレッチがお勧めです。

1 仰向けになって立てた左ひざに右手を添える。

2 息を吐きながら上体を左にねじり、左ひざは右側に倒す。

3 顔は左側を向き、左手も横に伸ばす。胸を伸ばして横隔膜をリラックスさせ、深い呼吸を行う。

4 反対側も同様に行う。

横隔膜を意識して吸って吐くを1対2の割合で

意識して深呼吸をする習慣をつけるのも良いでしょう。深呼吸は、吸って吐くを1対2の割合で繰り返すのがお勧め。3秒かけて吸い、6秒かけて吐く、あるいは4秒かけて吸い、8秒かけて吐くでもOKです。1回1分間を目安に、起床後や仕事中など時間を見つけて深呼吸する習慣をつけ、体内に酸素を取り込みましょう。

肩の上げ下げ

1) 足を肩幅に開き、背筋を伸ばしてリラックス
2) 鼻からゆっくり息を吸いながら、肩を上げていく。
3) 口からゆっくり息を吐きながら、肩を後ろに回して下す。3~6回を目安に行う。



まとめ

呼吸と代謝についてご紹介しました。普段何気なく行っている呼吸が、身体の状態、ひいては気持ちの面にも影響していることがお分かりいただけたのではないでしょうか。深くゆったりとした呼吸を意識することで、身体全体に酸素が行き渡り代謝が促進され、理由がはっきりとしなかった不調が解消されるかもしれません。

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